1 陽武館について
陽武館伊藤道場は、昭和53年に現館長伊藤陽文範士が青少年の健全な育成を願い、神奈川県横須賀市ハイランドに設立されました。
現在は約60名の会員が在籍し、汗を流し稽古に励んでいます。6,7段といった高段位の会員も多数在籍し、また30年前の教え子も今では30代半ばを過ぎ、その子供とともに再び伊藤範士に指導を仰いでいます。
2 指導方針
入門してきた人全員が剣道の専門家になるわけではありません。最終的には子供たちの場合でも、社会に出て役立つ人間をつくりたいということだけです。
剣道が強くなればより良い事ですが、勝負に勝たせようという指導はあまりしていません。子供なりに考えて勝負強くなる子も出てきますがみんな同じように指導しています。
基本をしっかりやっておけばどこへ行っても通用する。あくまでも正しい基本を実践することによって、都合で中断し、再開してからいくらでも上達する。そして、その中でどこへ行っても通用する剣道を目指した「基礎固め」の指導を実践しています。
3 稽古内容について
陽武館の稽古は一般会員の稽古会でも基本稽古が中心です。基本稽古によって、展開力を身につけることが可能だからです。
基本稽古においても先の気持ちを大事にし、縁を切らないことを心掛けることでおのずと気持ちが切れなくなります。具体的には「1本の技を出すまでの過程を考えるように」と指導しています。
大人の場合は稽古量が少ない人がほとんどであり、その為にも稽古の質を高めることが大切です。そのためには一日の稽古の反省、工夫、努力を怠らないように。そして、1本の打突に対しても反省、工夫、努力を加え、その積み重ねが短い稽古時間を補う最良の手段になります。